Book`s Page 2

寄生獣
岩明均 著


岩明均の得意分野にして最大のヒット作「寄生獣」です。オカルト・シリアス・ミステリーとでも呼んだらいいのでしょうか?まあ、簡単に言うと完全に岩明ワールドです。どこからともなく飛来してきた謎の生命体、頭脳明晰、身体能力も優れ、殺傷能力は人間を遥かに超える存在、しかし、その生命を維持するためには、地球に生息する生命体に寄生しないと生きていけないという非常に不思議な存在です。ある少年に寄生した生命体は、通常、脳まで寄生するところを失敗して右手にだけ寄生することになり、少年と共に生きていくことになります。右手に寄生したから「ミギー」という名前が付き、ストーリーの終盤では、ミギーを初めとする寄生獣たちが「我々はなんのためにこの世に存在するのか!?」という哲学的な疑問を投げかけます。生命そのものの存在意義を考えさせる稀なタイプのマンガですね。