十戒
セシル・Ｂ・デミル
旧約聖書「出エジプト記」を原作としたセシル・Ｂ・デミルの超スペクタクル映画。モーゼが祈り紅海が割れ、出エジプトの民が対岸まで逃げるシーンはあまりに有名ですね。チャールトン・ヘストン、ユル・ブリンナーなど当時を代表する名優が出演していて豪華です。聖書の一端を知る映画としては、とても良く出来ていると思います。ヘブライ人だがエジプトの王子として育てられ、知性に溢れかつ武運に優れた人物としてモーゼが活躍する前半はリアリティーもあり、娯楽映画として楽しめますが、後半は、やはり宗教映画なので神がかり的な場面が多く、また宗教色が強くなるので、そういうものに拒否反応がある人は、なかなか馴染めないかもしれません。宗教も人間の文化や進化の一つと高尚な捉え方ができるならば、全体を通してかなり楽しめる映画です。CGが無い頃の映画なので特撮中心ですが、紅海の割れるシーンなどは、かなり特撮のレベルが高く当時の最高ランク映像だと思います。