Company`s Page 2

VOL.7 専門家として無能であるというトップの自覚


ビジネスにおける初動として、そのジャンルの専門家が起業するパターンが多いと思います。しかし専門家というものは、自分と同じジャンルの専門家を認めること、採用することを不得意とする側面を持っています。これは専門家としてのプライド、競争意識など、心理的な部分が大きく占めていると思います。ビジネス成長の第一段階、個人経営から組織経営に移行する時にこの弊害を乗り越えられるかがカギとなってきます。

個人経営から一早く脱却、組織経営に移行するためには、トップが「自分以上の実力を持った専門家を積極的に採用する」、「専門家として無能であると自覚、専門家を退き、自分の実力以上の複数の専門家の力を最大限に引き出すため組織運営者に立ち位置を移行する」という2つの強い決意が必要です。

ビジネスにおいて専門家という人材は必要不可欠ですが、その実力ある専門家もただ集まるだけでは何もできないのも事実で、彼らには有能なリーダーが必要です。そのためには「自ら専門家という肩書を返上してでも、そのリーダーシップを取る」という決意こそ、トップに課せられる最初のターニングポイントだと思います。