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俺は鉄兵
ちばてつや 著

「ちばてつや」と言えば、まず思い浮かぶのが「あしたのジョー」かと思いますが、それと並ぶ名作が「おれは鉄兵」でしょう。「あしたのジョー」は「梶原一騎」が原作で「ちばてつや」は作画のみという点も加味すれば、原作・作画を両方手掛けた「おれは鉄兵」こそが代表作と言っても良いと思います。人里離れた場所で父親と一緒に暮らしていたことにより、良く言えば常識では計り知れない体力や行動力を身に付けていて、悪く言えば野育ちすぎて教養や礼儀などが一切欠けてしまった人格という、破天荒な少年・鉄兵が主人公です。その鉄兵があるきっかけからお金持ちの子息であることが判明、都会に出てきて大暴れするというストーリー。一応、全巻通して「剣道マンガ」というスタンスを取っていますが、それ以外の要素が非常に多く、鉄兵の良くも悪くも人並み外れた人間としての魅力を読み進めるマンガです。