THE LAST FATHER
三代目山口組組長・田岡一雄の生涯を描いた作品です。ストーリー自体は二代目山口組に入る田岡一雄の若かりし頃からスタートします。ヤクザ漫画ですので、けして全てを肯定するわけにはいきませんが、それでも戦後、混沌とした日本の中で山口組が果たした国の行く末への役割というものは一定の評価をできるものが多く、そのあたりを細かく読み取ることができます。時代が時代ですので暴力団というよりも任侠道のようなものが色濃く残っていて、生き様的な部分でも共感できるところが多いです。漫画の題材としては賛否両論あるかもしれませんが、表も裏も両方知ることが大事という観点に立てば、必要とされる情報であり、それが漫画として描かれるのは意義があると思います。