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突入せよ!あさま山荘事件


元防衛官僚、危機管理評論家で当時、指揮幕僚団として任についていた佐々敦行の「連合赤軍あさま山荘事件」が原作の映画です。赤軍側からの描写は一切なく、あくまで警察側からだけの視点でストーリーが構成されています。当時の警察の縦割り行政をかなり辛辣に批判している部分があり、また、ここまで言ってしまっていいのか!?というほど、当時の長野県警の無能ぶりを描いています。様々な作戦を用いてなんとか人質救出を図ろうとするのですが、県警と警視庁の不和によって失敗したり、銃器使用許可の壁に阻まれて犠牲者を出したりと、佐々敦行氏の当時の葛藤がよく感じ取れます。映画としては、演出が特徴的でドラマチックというより、シリアスな事件をコミカルに扱いながら揶揄していたり、なかなかアンタッチャブルに切り込んだ作風です。