Music`s Page 3 BOSS「SY-300」ギターシンセサイザー2016年時点での最新ギターシンセです。この手の機材は結構好きで以前はGR-55を使っていました。GR-55もかなりの名機でPCM音源も搭載していて、それこそピアノの音まで出せる優れものでした。しかしながら、ギターシンセ最大の弱点である「専用ピックアップを付けないと音が出せない」という問題はクリアできずにいたのもたしかです。SY-300がどのくらい衝撃的かつ画期的かと言うと、この専用ピックアップを必要とせず、通常のフォンケーブルでシンセの音がギターで出せるというところです。つまりどんなギターでも使用可能でまた余計なケーブル類を必要とせず、ギター回り、足回りがシンプルに収まるのです。残念ながらPCM音源は搭載していないので純粋なアナログシンセサイザー(正確にはモデリング・アナログシンセ!?)ということになり、音作りは3つのオシレーターと多種のエフェクターで行います。これは大変!使用にあたっては、基本的なシンセの知識は必要かと思います。まあ、プリセットが充実しているので、そこから感性で音作りしていけるので、それほどシビアになる必要はないですね。シンセと言ってもコントローラーがギターになる性格上、ADSR(Attack, Decay, Sustain, Release)の発想に乏しいです。たしかにギターは、弾いた時点から音が減衰してしまうし、通常のシンセの概念をギターの特性に合わせてアレンジしているところがあります。とは言え、シンセの概念自体は一緒なので音作りに関しては、さほど解離したイメージもないので心配はないかと思います。SY-300が得意とする音はやはり、派手なシンセリードということになると思います。オシレーター3つとエフェクターの数を考慮すると、かなりのバリエーションが作れます。実際、プリセットもシンセリード的なサウンドはかなり充実しています。逆にピアノやエレピみたいな音を出したいなどには不向きです。オシレーターからの音作りを基本としている以上、サンプリング音源のような生音を出したいというのは難しいですね。でもPCM音源が入っていて音が出せたとしても発音のタイミングやサスティーンの伸び具合など他にも問題は山積みなので、ここはきっぱりとオシレーターの音だけで勝負する!という方がシンプルでいいかもしれません。私の使い方は、あまり一般的ではないです。アコギの音に幅を持たせるためにシンセパッド系など柔らかい音をごく微量に混ぜて使用します。ステージ全てをアコギの音だけで弾くのに戸惑いを持つことがあり、音のバリエーションを増やしたかったのがSY-300を使い出した最初の動機ですね。その他、ベースの音を作って使うこともあります。エレキギターの場合は、ギターエフェクターも入っているので、これ一台で通常のギターサウンドからギターシンセサウンドまでを網羅することが可能です。 固定ページ: 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15